「第4回ツクってアソぶハッカソン」受賞者インタビュー① 最優秀賞 おはようございます⏰💤(みったん & らっしーね & みったに & えびすけ & リン)さん

2023.06.19

2023年2月9日から17日にかけて「第4回ツクってアソぶハッカソン」(通称ツクアソ)が開催されました。
今回のテーマは『水!!』。このシンプルかつ自由度の限りなく高いテーマを前に、受賞者たちは、実に個性豊かな作品を見せてくれたました。そんな彼らに行った恒例の受賞者インタビューを公開します!

今回は、映えある最優秀賞を受賞したチーム「おはようございます⏰💤」の4名によるインタビュー。

おはようございます⏰💤の作品は、ビーバーくんが木をかじってダムを作るというゲームアプリ「ダムダムビーバーズ」。水、天敵のコヨーテ、台風などの妨害キャラと戦いながら、住処となるダムを作ることを目指します。

完成度が非常に高く、ゲームとしてきちんと成立しているというところが高評価。フォント、カラー設計、キャラクタなどグラフィック面もクオリティが高く世界観がしっかりと出来上がっている作品です。

なんと学生だけで構成されたというおはようございます⏰💤。チーム結成秘話や、開発の過程、プレゼン当日の様子などをお聞きしています!


おはようございます⏰💤さんのプレゼンは 01:29:11 〜


おはようございます⏰💤」メンバー
みったん さん
らっしーね さん
みったに さん
えびすけ さん

──── 最優秀賞おめでとうございます。早速ですが、ツクアソに参加したきっかけについて教えてください。
みったん:僕たちのチームはバイト仲間で構成されてるんですけど、グループチャットに先輩が「参加してみたら?」と貼ってくださったのが、ツクアソのリンクでした。それを見て参加を決めた、というのが経緯です。
──── なるほど。ちなみにどんなバイトか、差し支えなければお聞きしても?
みったん:ライフイズテックという会社で、メンターとして、ゲームやデザインを中高生に教えています。今回のチームは全員そこに集まった仲間で、今このインタビューに参加している4人は日本にいるんですけど、もう1人、アメリカ在住のメンバーがいます。全員バラバラの大学の学生ですね。
──── じゃあ、そのチャットの投稿に食いついてきた5人でチームを結成したと。
みったに:実はそうでもなくて(笑)。ツクアソが始まった当日に、みったんとらっしーねがDiscordに集まってたんです。それを見て、なんか面白い話あるかな、と思って入ったら、急に「明日と明後日、暇?」って…。
えびすけ:私もそのパターンです。ツクアソ当日にDiscordに入ったら、「ちょっと今、空いてる?」。
(一同笑)
みったん:僕とらっしーねと、もう1人、リンっていうアメリカ在住の子の3人でオープニングに参加しました。で、「水!!!」っていうテーマが出た後に、コミュニティの中でいつも作業用に使ってるサーバーがあって、そこでアイディア出しをしようってなったんですよ。その時タイミングよく入ってきた人を順番にスカウトしました。
──── びっくりしませんか? 急に「暇?ハッカソンやってるんだけど出る?」って。しかもテーマが「水!!」(笑)。
らっしーね:それが、仲間内では結構あるんです。「今、暇だからハッカソン出ようよ」みたいなの。
──── すごい。そういう空気ができてるんですね。では、今回のテーマ「水!!」、どうでした?
みったん:もともと参加しようとした3人は、アプリ寄りな開発をイメージしていて、開発用のサーバを立てるとか、そういう事前準備をしてたんです。そこに「水!!」ってテーマだったんで、嬉しかったですね。僕たちはunityでゲームを作るのが好きで、そういうことを子どもたちを教えてたので、「このテーマならゲーム作れる!」って。自分たちのやりやすいフィールドにうまいこと持っていけると思いました。
──── じゃあ、割と迷いなく取り組めたんですね。
みったん:でもアイディア出しの途中で瞑想もしました、みんなで。「結局水って何?」って話をしたりとか。
(一同笑)
らっしーね:「水!!」で「!!」だから、水の階乗なんじゃないか、みたいな。
みったん:階乗でアイディア出てきたら面白そうだけど、何も思いつかなかったね。
──── 実際「ダムダムビーバーズ」のアイディアにたどり着いたのはどのぐらいだったんですか?
らっしーね:アイディア自体は、テーマが発表された日に出たんだと思います。これをやろうって決めたのが、次の日の午前とかだっけ?
みったん:そうですね。アイディアがまだしっかり決まってない状態で開発を始めて、開発を進めながらアイディアを固めるような感じで進めました。
──── でも、ふわっとし過ぎてると難しくなりそうですね。大枠は決まってたんですか? ビーバーが出てくるとか、川が舞台とか。
みったん:川があって、ダム的なものを作るっていう、コア部分は決まってました。チームメンバーをいきなり集めたっていうのもあって、それぞれのスケジュールがちょっと…。開発期間中に丸1日バイトが入っている人がいたりして、それは仕方ないので、もうとにかく開発に入らなければ、みたいなところで、企画出しが終わってない段階で開発を始めました。
──── 事前に参加準備している人たちは、有給取ったりしてますけど、確かに突発的に集まるとそうなりますね。なかなか面白い開発の仕方です。初日にアイディアが出て、次の日の午前中ぐらいに固めつつ開発し出して、ビーバーが出てきたのいつですか?
みったに:アイディア出しの時点で、ビーバーの話はあがってましたね。
みったん:あったね、ビーバーとダム。
らっしーね:いろんなアイディアをそこにうまくくっつけたんだよね。ビーバーでダムを作らせて、そこに何かゲーム要素を肉付けしていこう、みたいな感じで。
みったん:面白く、ゲームとして成立させるにはどうしようって話しながらね。
──── 最終的に出来上がって応募できたのはどのくらいの時間でしたか? 実は応募順がそのまま発表順になるので、後ろの方だった印象ですけれども。
らっしーね:21組中18番目でしたね。だいぶギリギリ。
──── やっぱりギリギリまで作り込んでましたか?
らっしーね:そうですね、5分前くらいまでやってました。
みったん:ゲーム作り込んだり、ビルドですごいエラーを吐いたり、そういうのもあって大慌てで提出しました。
──── 応募いただいてから動作確認するんですけど、このゲームは本当に楽しく遊ばせてもらいました。難易度がすごくちょうど良い。上手に作ってるなと。発売されたら買ってしまいますね、これは。参加者の方の中でも遊んだ方が何人かいらっしゃって、評判良かったですよ。
みったん:ありがとうございます。
──── 作品を応募されてから、ファイナリストプレゼンまでは1週間程度ありました。プレゼンの役割分担などはどのように行ったんですか?
らっしーね:僕がプレゼンをやるって決まったのが金曜日でした。スライドは、ゲーム全体のデザインを担当してくれたえびすけが作ってくれたので、世界観が統一できたかなと思ってます。
──── プレゼンは結構練習されたんですか?
えびすけ:スライドができあがったのが、プレゼンの30分くらい前で…。
らっしーね:当日、15番目のグループが発表している時にできあがりをもらいました。
──── じゃあ、ファイナリストプレゼンがスタートした段階ではまだ完成されてなかったんですね。
らっしーね:してなかったです。できあがって、すぐ、みったにとえびすけを相手に1回しゃべってみたんですけど、余裕で2分半超えてて(笑)。そこから軌道修正して、本当にギリギリに完成です。
──── すごく完成度の高いプレゼンだったなと思ってましたし、周囲もそのように評価してたと思うんですけど、裏ではそんな感じだったんですね(笑)。
みったに:火の車でした。
──── 意外です。何度も練習したんだとばっかり…。
らっしーね:練習は2回でした。2分半超えの1回と、軌道修正した1回で。
──── すごい調整力とかアドリブ力です。普段のアルバイトでの、メンターとしての経験が生きてるんでしょうか。
らっしーね:そうですね、そこが非常に大きいと思ってます。主に中高生を相手にメンターをやっているんですが、やっぱり少しテンションを上げていくというか、盛り上げるのを意識した方がうまくいくんですよね。同じような感じでプレゼンができたかな。
──── なるほど、場数がやっぱり違うんですね。まるでプロのプレゼンターみたいで。
みったん:かなりプロです、らっしーねは。
──── プレゼン自体もすごく聞きやすかったし、世界観もよく伝わってきました。それがまた票に繋がった印象もあります。作品の完成度もさることながら、プレゼンの良さも評価のポイントとしてすごく高かった。ちなみに、他の作品を見て、いける!と思いましたか?
みったに:いや、そもそもは学生賞を狙ってたんです。始まってみたら学生の参加数がそこまで多くなかったので、「学生賞はいけるかも?」と思ってたんですけど、「Uzurium」がとにかく衝撃的で。あれは本当に欲しいと思いました。評価めちゃめちゃ高くつけたんですけど。そんな感じで、最優秀賞は全然思ってもみなかったですね。
らっしーね:最優秀賞の結果がバーンって出た時に、「え?」ってなりました。
みったん:チャットしながらファイナリストプレゼンに参加してたんですけど、みんなで「うわーすごい!取れた!」って。
──── 他にお気に入りの作品ってありますか?
みったん:僕は「水差係長」ですね。もう新し過ぎて。やっぱりパワーポイントとか、プレゼンテーションソフトを使ってプレゼンするっていうのが僕たちの中では当たり前だったので、そういうものが全部覆された作品でした。すごく印象的です。
えびすけ:私は「デジタルししおどし」です。中学生が作ってるっていうのが衝撃で。自分の子供の可能性を見出して、一緒にハッカソンに出てくれる親御さんもすごく素敵ですし、親子仲の良さも感じて、いい作品だったなと思います。
らっしーね:僕は「スワロー」です。自分たちみたいにソフトを作ってる側からすると、2日間であれだけハードを動かせるのって、めちゃくちゃすごいと思いました。アイディアもすごく面白いですし。
みったに:僕も、みったんと被るんですけど、「水差係長」が印象的でした。懇親会のときにお話できたんです。開発の裏側とか、アルゴリズムとか聞いて、すごい工夫されてて面白かったです。どうやって雑談をしてるかの判定の取り方とか、僕たちでは出てこない発想です。そういうアイディアが盛り込まれてるのがすごく楽しかった。
──── 他にもこのチームでハッカソンに出られたりしてるんですか?
みったん:このチームでハッカソンに出たのは今回が初めてです。でもそれぞればらばらにハッカソンへの参加経験はありますね。ツクアソは他のハッカソンに比べると、幅が広いと思います。ソフトからハードからいろいろあって面白かった。あと、新しくやってみようっていうハードルが低いのも楽しいところですね。賞金があるのも珍しくて嬉しいです(笑)。
みったに:今まで参加してきたハッカソンの中でも、圧倒的にコード書ける時間が短かったハッカソンでした。これは僕らの都合でしたけど。
──── 次回はぜひ平日のところはお休みをもらってご参加ください(笑)。楽しんでいただけてたようでとても嬉しいです。次回は8月に開催ですが、いかがですか?
らっしーね:自分はぜひ参加したいです。
みったん:みんなぜひやりたいって気持ちがあると思います。でもちょっと8月は僕ら繁忙期なので、相談しつつ。
みったに:また即席でメンバー集めてもいいよね。「はい、やるから!」みたいな感じで。
(一同笑)
──── ありがとうございました!