──── 学生賞受賞おめでとうございます!まずはアプリの概要を教えていただけますか?
フルイチさん: ありがとうございます。このゲームは「〇〇だけじゃダメですか?」というテーマで作りました。タイトルもそのままです。内容は、ボールを転がして右端のゴールまで持っていけばクリアというシンプルなものです。特徴的なのは、何もしなくてもクリアできるという点です。
──── 何もしなくてもクリアできる、ですか?
フルイチさん: はい。ただ、何もしないとスコアが低いままなんです。このゲームの本当の目的は、ステージ上に自分でギミックを配置して、ボールをたくさんギミックに触れさせてハイスコアを目指すことです。ボールがギミックに触れた回数がそのまま得点になります。何もしなくてもクリアできるのに、あえて手を加えてハイスコアを目指すか、それはプレイヤー次第。「やりたいならやれば」というスタンスのゲームになっています。
──── テーマ「〇〇だけじゃダメですか?」から、この作品を思いつくまでの経緯を教えていただけますか?
フルイチさん: テーマが「〇〇」の部分に何でも入ってしまうので、広すぎて逆に作りづらいと感じました。そこで、もう「〇〇(まるまる)」のまま行こうと決めて、ボールが転がるシンプルなゲームデザインになりました。 「だけじゃダメ」という要素は、「何もしなくてもクリアできるけど、手を加えることでクリアできなくなってしまうこともある」という点に込めました。ギミックの配置を考えないと、ボールが途中で止まったり、コースの外に飛んで行ってしまったりしてクリアできなくなります。その「余計な行動、本当にいるの?」という問いかけが、僕たちの考える「だけじゃダメですか?」というテーマの表現です。
──── 今回はおふたりでの開発だったということですが、役割分担はどんな感じでしたか?
クオさん: 企画段階では2人で意見を出し合いましたが、開発になるとフルイチ君が優秀で…。
フルイチさん:いやいや(笑)。
クオさん: 作業の分担は2対8くらいの割合でした。
フルイチ: 僕たちは普段から2人でゲームを作ることが多く、サウンドやUIなど機能ごとに役割分担するスタイルです。今回は、見た目や仕様のデザインを僕が主導し、それを動かすプログラムを2人で分担して書く、という形でした。
──── 発表では伝えきれなかったこだわりポイントがあれば教えてください。
クオさん: クリア後の演出に一番時間をかけました。**この演出から逆算してゲームを作ったと言っても過言ではありません。 フルイチ:「こういう形で終わらせたいよね」という理想が最初にあって、そこから「そのためにはボールを転がさないと」というようにアイデアが派生していきました。ピタゴラスイッチの最後に番組名が出るようなイメージで、このゲームではボールが転がった先に「〇〇だけじゃダメですか?」というタイトルが現れる演出になっています。
──── あの演出はとても印象的でした。技術的にはどうやって実現しているのですか?
クオさん: 実は、ゲーム画面で転がっているボールと、演出画面に出てくる2つのボールは別物なんです。
フルイチさん: ゲームステージの横に演出用のスペースを用意しておいて、クリアした瞬間にカメラをスムーズに横移動させています。カメラを動かすことで、ボールが切り替わったことや速度の変化に気づきにくくしているのが工夫した点ですね。
──── 音にも統一感があって素敵だと感じました。
フルイチさん:ありがとうございます。音はこだわった部分で、2人の中で「木の音」という共通イメージがありました。ガレージバンドを使って、マリンバやグロッケン、カスタネットなどの楽器の単音を収録して使っています。
クオさん: フリー素材の音だと、どうしても「フリーっぽい」感じが出てしまいますが、自分たちで音を作ることで、ゲームの世界観に合った、少し高級感のある音になったかなと思います。
──── 開発で使われた技術についてもう少し教えていただけますか?
フルイチさん: ゲーム自体はUnityで制作しました。UIなどのデザインは全てAdobeのIllustratorで自作しています。また、クリア演出のアニメーションは、まずAfter Effectsで試作をおこない、その動きを参考にUnity上で再現するという手順で作成しました。試作の段階でアニメーションのタイミングなどを調整しやすくするためです。
──── 最後に、次回のツクアソ参加への意気込みをお願いします! (※編集注:次回のツクアソは2月か3月頃に開催予定です。)
フルイチさん、クオさん:(うなずく)次も頑張ります!
──── またのご参加をお待ちしております。本日はありがとうございました!
