「第3回ツクってアソぶハッカソン」受賞者インタビュー⑤ 特別賞 Seitaroさん

2022.12.23

2022年8月18日から26日にかけて開催された「第3回ツクってアソぶハッカソン」(通称ツクアソ)。
「『いや違う、そうじゃない』とツッコまれたくなるモノまたはサービスをツクる」をテーマに、ユニークかつエッジィな作品を作ってくれた受賞者たちのインタビューを公開します!

今回は、特別賞を受賞したSeitaroさんのインタビュー。

画面いっぱいに表示されたあの「ぷちぷち」を延々つぶすことができる…はずが、なぜかマインスイーパが始まり、あっという間にゲームオーバーになってしまいます。
違う、そうじゃない。
シンプルな出オチ感が好評でした。

育休中にソロ参加していただいたというSeitaroさん。どんなスケジュールで制作したのか、どうやってこの斬新なアイディアを捻り出したのか、などについてお聞きしました!


Seitaroさんのプレゼンは 00:32:29




──── 受賞おめでとうございます。ご参加いただきありがとうございました。今回ツクアソ初めてですよね?
Seitaro:はい。
──── どうやってこのツクアソを見つけたんですか?
Seitaro:実は、ツクアソ主催のソニックガーデンさんに、私の元上司が転職してまして、その方に直接「出てみない?」と声を掛けてもらいました。
──── そうなんですね。そうくると思わなかった(笑)。ツクアソに参加してみての印象はどうでした?
Seitaro:実はハッカソン自体が初めてでして。ツクアソはハードル低いというか、ラフに参加できそうな優しい雰囲気を感じて、構えずに参加することができて、ちょうどよかったです。
──── 普通のハッカソンに比べるとテーマも雰囲気もだいぶゆるいですよね。今回のテーマ「違う、そうじゃない」、どう思いました?
Seitaro:すごい焦りましたね。やばいと思って。でも、全然想像してなかったものを作ることになるんだろうなっていうわくわくもあって、楽しい2日間が始まるなって気持ちでした。
──── ありがたいお言葉です。今回作られた「ぷちぷち。」はどのくらいで完成したんですか?
Seitaro:最終的な完成までは1日かかってないくらいですかね。最終日は微調整をして、みたいな感じでした。
──── 早い!テーマ発表後、具体的にどういう過程で開発されたのか、教えていただけますか?
Seitaro:最初のイベントのあと、まず混乱して(笑)。やばい、どうしよう、みたいな。今回はチームではなくソロ参加だったので、妻に、ちょっとブレスト手伝ってくれって言って、アイディアを出しをしました。20個ぐらいアイディアあげましたね。その時に、ストレス解消アプリで逆にストレス溜まる、とかだったら、「違う、そうじゃない」感あるんじゃん?ってなって、方向性を決めました。ぷちぷちとマインスイーパの組み合わせに固めて、マインスイーパのロジックをネットで転がってるものを調べて、このボリューム感だったら作れるなっていうのを想定して、そこまででその日は寝ました。時間としては夜の10時ぐらいですかね。
──── テーマ発表から2時間ぐらいじゃないですか。ぷちぷちとマインスイーパを一緒にするっていう発想が、すごいなと思いました。この組み合わせっていうのは、どうやって着想を得たんでしょうか。
Seitaro:どっから来たんですかね…。もうばーんと降りてきたみたいな感じなんで。
──── ありそうでない組み合わせじゃないですか。今まで見たことない。でも出来上がったものを見てると、確かにだんだん、ぷちぷちとマインスイーパ似てるなって思わなくもない。片っ方はストレス解消できるけど、片っ方は失敗するとむっとしてしまうっていう。その共通点と反対のところを組み合わせがすごく面白いですね。これがまさか2時間のブレストで生まれたとは…。その日はアイディアを固めて、寝て、次の日は開発にあてたんですね。
Seitaro:はい。実は子供が生まれたばかりで、今、育休をいただいてまして。なので仕事に行くことはなくて、ちょこちょこ育児と行ったり来たりしながらプログラムを書いて過ごしました。ロジックは午前中に組んで、午後にイラストというか、ぷちぷちの画像を作ったりして、その日のうちにほぼできたみたいな感じですね。最終日の午前に、何か振りが欲しいなと思って。「違う、そうじゃない」感を出すために、最初は「ストレス解消しますよー」みたいな振りが必要だと思って、トップ画面作ったりとか軽い作業をやって完成でした。
──── この導入もよかったですよね。ストレス解消感を最初のページでアピールしてくるから、完全にぷちぷちなんだろうなって気分で入りますからね、遊ぶ人は。で、まさか、みたいな。素晴らしかったです。
Seitarao:ありがとうございます。突然「ぷちぷち。」で伝わるかなっていうのが不安だったので、作ってみました。
──── 細かいしかけもすごいです。画面のぷちぷちがもう潰れちゃってるのとか、ちょいちょい「そうじゃない」感を出してきていて、いいなと思いました。作るにあたって、こだわったポイントとかありますか?
Seitaro:画面を崩さない、とにかく綺麗に見えるというところですね。ぷちぷちだよっていうのが伝わらないと、だめだろうなと思ってたので、どんなデバイスでも全部画面いっぱいに広がってゲームが展開されるってところを大事にしました。スマホのほうが簡単なんですよね、特性上。デスクトップでは多分クリアできないぐらい面倒なことに。
──── 本当、綺麗に画面合わせてましたね。23インチのディスプレイいっぱいでやりました、最初(笑)。ちなみに、音は自分でサンプリングしたんですか?ぷちって音。
Seitaro:リアルなぷちぷち音だと、かえって聞こえないっていう問題があって、自分で作りました。自分だけでやってると、だんだんわからなくなってくるので、これも作っては妻に「どう聞こえる?」って意見もらいながらやりましたね。「クリック音に聞こえる」って言われるので、フリー音源の改変していいやつをいくつか使って、「ぷちぷちっぽい音」を作りました。土の上を歩く音の波形を変えて、混ぜたりして。
──── 奥さんがかなり協力的で、戦力でしたね。
Seitaro:結構面白がっていろいろやってくれましたね。
──── お二人とも普段からプログラムのお仕事をしているんですか?
Seitaro:僕は、普段はwebシステムって感じで、フロントエンドからサーバーまでを、一つのチームで作っています。あんまりフロントもバックも境界なくやってますね。妻は、ITとは全く関係ないです(笑)。
────だからこそ発想とかも含めて面白くなったのかもしれませんね。ちなみに賞品はぷちぷちするものを手配しておりますので。
Seitaro:本当にぷちぷちが送られてきたらどうしようって思ってます(笑)。
──── ぷちぷち1年分送ろうかなとも考えたんですけど(笑)、ちゃんとしたものを送ります。ご期待ください(後日、ぷちぷち=いくらということで、「いくらの醤油漬け」「サーモンといくらの塩辛」をお贈りしました)。
──── これを機に他にもハッカソンに参加したりとか。
Seitaro:そうですね、いろいろ出れたら楽しいなって思います。
──── ツクアソもまた2月にあるので、ぜひご参加ください。
Seitaro:ぜひまた参加させていただきたいと思います。
──── どうもありがとうございました!