「第3回ツクってアソぶハッカソン」受賞者インタビュー⑥ 学生賞 大阪府立たまごかけごはん(kani & yuta-ike & まご & Comet)さん

2022.12.28

2022年8月18日から26日にかけて開催された「第3回ツクってアソぶハッカソン」(通称ツクアソ)。
「『いや違う、そうじゃない』とツッコまれたくなるモノまたはサービスをツクる」をテーマに、ユニークかつエッジィな作品を作ってくれた受賞者たちのインタビューを公開します!

今回は、学生賞を受賞した「大阪府立たまごかけごはん」のメンバーによるインタビュー。

「日頃の疲れを癒す」というコンセプトの猫ゲームですが、スタートしてみると、サムネイルとはまったく違うあまり可愛くない猫に、辛辣な言葉をかけられたり、からかわれたり、反省文を書かされたりします。一見そうじゃないようですが、猫らしさの本質を捉えており、味のある作品でした。

大学の先輩後輩で構成されたチーム。どんな分担で、どんなスケジュールで制作したのかお話しいただきました!


大阪府立たまごかけごはんさんのプレゼンは 01:20:07



「大阪府立たまごかけごはん」メンバー
kani さん
yuta-ike さん
まご さん
Comet さん

──── 学生賞おめでとうございます。大阪府立たまごかけごはんさん、どういった集まりなんですか?
kani:普段からよくハッカソンに出てる大学院生2人、私と、yuta-ikeくん。そこにハッカソン初参加の1回生と2回生を加えたチームです。一応同じ大学同じ学科の先輩後輩なんですけど、学年がすごい離れてるのもあって、今回のハッカソンで初めて関わったって感じです。
──── リーダーって決まってるんですか?
kani:リーダーは一応私になります。
──── じゃあ、kaniさんの声かけのもと集まった後輩たちいうことですか。学校ではkaniさん怖い先輩ですか?
kani:いや。
まご:怖い先輩ですね。
(一同笑)
──── Cometさんとまごさんが後輩。
Comet:僕が1回生です。
まご:僕が2回生です。
yuta-ike:僕は修士の1年です。なのでkaniさんの一個下です。僕も後輩です。
──── 完全に縦社会じゃないですか(笑)。どうですか、みなさん楽しかったですか? Cometさんとまごさんは初めてのハッカソンですね。
まご:スキル面で先輩方に助けてもらうことが多かったんですけど、kaniさんが、各自のスキルに合ったタスクの割り振りをしてくださって、円滑に進めることができてすごい助かったなという感じです。
Comet:僕は実は情報系の知識があんまりなかったんですけど、先輩方が僕ができる範囲のことを与えてくれたんで、やりやすかったし、すごい勉強になったなと思っています。
──── 先輩後輩という関係性のチームって珍しい。学生さんだと友達同士が多くて、縦の繋がりでっていうのは少ないですね。学科が一緒ということは、研究室とかですか?
kani:いや、普段の繋がりは全くなくて、ただTwitterでFFだったってぐらいです。Twitterで、誰かハッカソン一緒にでない?みたいな声をかけたら反応してくれたので。
yuta-ike:初耳やった。いつ繋がったんやろうって思ってたんで、そうだったんですね。
(一同笑)
──── yuta-Ikeさんとkaniさんは、これまでも何度か他のハッカソンに参加してるんですね。
kani:そうですね、もとから結構チーム組んで一緒に出てました。今回は、yuta-Ikeさんが、ハッカソン出過ぎて、もう強い人たちでチーム組むんじゃなくて、教育に回りたいということをつぶやかれてて。
yuta-ike:そんなことは言ってないんですけど(笑)
kani:ちょうどいいから後輩と一緒に出ようかなって。
──── なるほど。ツクアソ、いかがでした?
yuta-ike:当日体調不良で1日死んでて。申し訳なかったんですけど、discordとか見てると結構動いてて、1、2回生の2人も実装進めてくれてたので、なんとかなってよかったなって安心してました。
kani:いい意味でゆるい感じですごい楽しかったです。発表も面白いアプリサービスが多くて、見てて面白くて。
──── 教育的な面の役割は果たせたって感じですか。
kani:直前の直前で颯爽と現れてものすごい進捗を生んで去っていきましたよね、yuta-Ikeくん。
──── よかったです。他のハッカソンだと、やっぱり結構硬いテーマが多いですかね。
kani:そうですね、ハッカソンによっては結構がちがちだったりとか、役に立つアプリを作らないといけない。それが審査の項目に入ってるみたいなのもあるんで。そこから考えると、かなりふざけることができました。
──── 開催中はどういうふうに過ごされたんですか? 木曜日にオープニングがあってテーマが決まって、その後チームでアイディアソンというのが定石ですが。
kani:どう過ごしてたっけ?集まってアイディア出しして、作るもの決めて、土台となるベースのプログラムみたいなものを書いて、ぐらいまで当日だったと思います、確か。
──── 作るもの自体はすぐ決まったんですか?
kani:そうですね、割とすぐに。案が出てこなさ過ぎて逆にすぐ決まったって感じでした。
──── これ以上考えても難しいだろうって。
kani:そうですそうです。
──── テーマ、難しかったですよね。
yuta-ike:難しかったですね。なんなんだって感じで(笑)。それでもなんとか2、3個案が出てたイメージがありますけど。
──── このアイディア自体はどなたが?
kani:元の案は私です。私がハマってるスマホゲームがあるんですけど、それが広告と実際のゲーム画面が全然違うってことですごい有名で。同じようにイメージと実際のゲーム画面が違うものを作ったら、「違う、そうじゃない」ってなるんじゃないかなっていうのと、単純にエンジニア界隈で猫が流行ってそうだったので、猫のゲームを作ろうと。
──── それであんなにかわいい猫のゲームに。
kani:そうですね。
(一同爆笑)
──── アイディア自体は割とスムーズだったんですね。設計とかはどうしたんですか?kaniさんがPM的に振る舞う感じですかね。
kani:基本的にはそうなんですけど、最初の土台となるアプリケーションはyuta-Ikeくんに作ってもらってました。
yuta-ike:そうだっけ。
kani:え、覚えてない?
yuta-ike:あんまり覚えてない(笑)。そのときから体調崩しかけてたんで。
──── あれはほとんどフロントエンドだけ書いてる感じですよね?
kani:はい。私がデザインと全体的な開発で、初心者のCometくんにも書いてもらって。
Comet:僕は自分ができる範囲のHTMLとCSSを。結構わからないことがあったんで教えてもらいながらみたいな感じで。
kani:猫八さんを放置してるとお楽しみ画面が出てくるっていう機能があるんですけど、そのお楽しみ画面を実装してもらったりとかしてましたね。
──── 木曜日に土台を作って開発に少し着手して、金曜日は大学はお休みですよね。一日中開発ですか?
kani:そうですね、夏休みなんで。バイトとかインターンで日中動けない人もいたので、残りのメンバーで。
yuta-ike:僕が体調悪かったんですけど、金曜日にインターンがフルで入ってて、インターンには頑張って行ったような記憶があります。帰ってきてダウンしてました。
──── 金曜日の段階でどれぐらい開発が進んでたんですか?
kani:最悪この状態で出せるっていうところまではできて、あとは追加で開発をしてるって感じでした。
──── 金曜の段階でほぼできてたんだ。すごいな。開発全体通してどうでしたか? Cometさんとまごさんのお2人はどれぐらい開発に関わることができたんですか?
Comet:自分なりには結構頑張って、できる範囲では参加できたと思います。どうしても知識があまりなかったので、半分勉強するような気持ちで参加して、結果色々知れたなと思ってます。
kani:Cometくんは本当にプログラミング初心者だったんです。GitHubのアカウント作るところから頑張ってくれました。まごくんのほうはばりばり開発してくれてました。
まご:僕はあまりwebの経験がなくて、どっちかっていうとバックエンドのほうを勉強してたんです。今回、開発期間が2日と少しくらいしかないということがあって、フロントだけでやろうって方針になったんで。HTMLとCSSの基本的なところを書いて、それをkaniさんに見ていただいて、リファクタリングとか足りないところの書き直しとかしていただいて、っていう感じでした。
──── しっかり後輩の人たちに技術が伝わってるっていうのがいいですね。ところで、CometさんはGitHubのアカウント持ってない状態でなんでハッカソン参加しようと思ったんですか?
Comet:プログラムに興味があってこの学科に入ったんですけど、学校の授業だとそんなにプリグラム自体に触らなくて、一体どんな感じで実際使ってるかとか見たいと思ったら、ハッカソンに参加したほうがいいかなと思って。そんなときにちょうどTwitterで呼びかけがあったので参加しました。
kani:Twitterでハッカソン出たい人って募集したら、Cometが「いいね」付けてくれたんで、「お前、いいね付けたよな」ってDMして。
──── 怖い!
(一同笑)
──── その段階で面識あったんですか?
kani:ないんですけど、Twitterではつながってたんで。
──── いい先輩に捕まりましたね。yuta-Ikeさんめっちゃ頷いてる。
yuta-ike:なんでkani さんそんな下の子たちとつながってるんだろうってずっと不思議に思ってたんですけど。その疑問が今日、解決されました。
──── もともと情報系の学科なんですか?
kani:はい。京都大学の工学部情報学科です。授業でソフトウェアがっつり開発することはないんですけど、そういうのに興味ある人が集まってる学科ではあるんで、ハッカソンとか出てる人は割と多かったりします。
──── 発表自体もとても面白いものでした。あれはどなたの担当だったんですか?
kani:あれは私が完全が1人で作ったやつです。このゲームはこういう点が「違う、そうじゃない」ところだと思って作りました、だけだとちょっとおもんないと思いまして。だから、あくまでかわいいゲームだというスタンスで発表しようと思いました。
──── 発表自体も紙芝居みたいで、工夫がありました。他の参加者の発表を見て、手応えを感じましたか?
kani:他の参加者の人が面白過ぎて、正直厳しいと思ってました。まごくんとかね。
まご:これを本当に2日と少しで作れる人がいるのか、みたいなのがたくさんあって、本職の人たちのすごさを知ったというか。なんなら、webアプリとかでさえないような発表もあって、見てるだけですごく楽しかったです。
kaniさんの発表は、僕と2人でリハーサルしたんですけど、その段階ですごい面白いと思ってました。成果物の面白さを十二分に引き出してくれる発表をしてくださったと思ってるので、何かしら賞取れてもおかしくないだろうという確信がありましたね。プレゼン聞きながらすごい笑ってて、僕。
Comet:申し訳ないことに発表のときにバイトが被ってて、見れなくて。投稿リスト見て、こういうのが出てるんだなって確認した感じでした。それでも、こんなん作れるんや!みたいなのが多い印象でしたね。でも、自分たちが作ったものに対しても、多少なりとも自信はあったので、賞がもらえたらいいなと思ってました。
──── で、yuta-Ikeさんはダウンしてたと。
yuta-ike:ダウンしながらもちょこちょこ発表は見ていて、真面目なテーマのハッカソンに出ることが多かったんで、みなさんのネタ力の高さすごいなと思ってました。
──── ぜひ、ハッカソンに出る伝統を学部内で受け継いでほしいですね。ところでこのチーム名はどういう…。
(一同笑)
kani:学年が離れ過ぎてて、共通点がないなって思ったんですけど、全員が大阪府立高校出身ってことに気付いて。
──── すごい偶然。
kani:そこに、チームメンバーのyuta-Ikeくんが今まで「たまご」が付いたチーム名で出たハッカソンで全部入賞してたので、なんか縁起がいいかなって思って。
──── その記録まだ更新してますね。
yuta-ike:ぎりぎりつなぎました。
──── なるほど、ユニークな名前なんでずっと引っかかってました。次回は2月です。ぜひ、kaniさんが卒業されても毎年参加してもらえると嬉しいです。
どうもありがとうございました!